Dr.MANAの南仏通信〜フランスのエスプリをご一緒に…〜
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☆ ローマ近郊紀行・その3『チヴィタ・ディ・バニョレージョ』 Civita di Bagnoregio(2013.06.28)



天空の城チヴィタ……。

2500年以上前、考古学的に謎の多いエトルニア人によって造られたといわれる町、『チヴィタ・ディ・バニョレージョ』。以前はもっと規模の大きな町でしたが、13世紀後半から現在までに起こった数回の地震で町の周囲が崩落し、現在は中心部分のみが残存しているといわれています。“死にゆく町”というもの悲しい称号までつけられ、崩壊を待つのみなのだとか……。

村に辿り着くには、300メートルに渡る1本の橋を上りきらないとなりません。その独特の風貌から 、“天空の城ラピュタ”のモデルのひとつとも云われています。

“町の中にはレストランが3軒しかない”。
“住人は20人あまりで、あとは皆逃げ出した”。
“人の数より猫の方がいっぱいいる”。

そんな事前情報から、絶壁&廃墟マニアの私の胸は否応もなく高鳴ります。さて、2013年春。実際はどうだったでしょうか?


ここが天空の城への一本道。結構、観光客の姿が視界に入ります。


橋の最後は意外にきつい心臓破りの坂。


現存しているただひとつの玄関口“サンタ・マリア門”から、廃れた村を臨む。


いざ、廃墟廃屋探検へ♪


ん? そこここに生活の匂いがするのですが……。


レストランやカフェも、ざっと数えて10軒近くありました。何より、庭も玄関前の植木も手が加えられていて小綺麗。絵に描いたような“廃屋”を捜す方が難しかったです。観光客も増えてきてるようですし、観光収入目当ての住人もかなり戻ってきたのではないでしょうか?


“廃墟にたむろう猫たち”に期待したのですが、出逢ったのはこの1匹のみ。むしろ、たくさんいたのは“犬”の方です。──犬と人間。もちろん野犬ではなく飼い犬ですから、間違いなく村が活性化しつつある証ですね。



数分歩けば絶壁にぶつかる小さな村。左に小さく見えるのが“村までの一本道”かなりの傾斜があります。ここでキョロを落としたら、キョロBomb。


冒頭の写真は、この写真をセピア色に加工したものです。

そんな訳で、“死にゆく町”は、その魅惑的なネーミングも手伝って、“近年稀にみる成功例・再生のモデルタウン”となっていたのでした♪

街の歴史→
http://www.civitadibagnoregio.it/english/civita/history.htm