トスカーナの洞窟温泉“Grotta Giusti Terma”体験記
温泉フリークである私、前世があるなら露天風呂につかる日本猿だったのかも。。。さて今回は同じ温泉といっても日本のそれとは大分異なる温泉郷、イタリアはトスカーナ地方のある思い出の名物テルメに御案内いたしましょう。
まず公式サイトで情報をチェーーック!
このあやしい洞窟が美と健康の活力? 地底湖もあるらしいです。しかもそそられるのは“冥想空間”の文字。これは効きそうです!
施設正面。19世紀には詩人ジョゼッペ、ジェステイが住んでいたという 4つ星ホテルが併設されています。
自然の造形をいかした受付。すでに“洞窟っぽい?”。 左が診察室で右にレストラン。
受付の案内嬢が英語でにこやかにコースの案内をしてくれます。下のお勧めフルコースを勧められるも、まずは洞窟『冥想』体験ができれば満足だったので、時間がないこともあって、ミニマムコースとしました。1時間の蒸気浴に全身ジェットマッサージつきで80000リラ(当時は億万長者気分のリラ単位でした。0をひとつとって半分にすると円)。イタリアの平均的物価からすると破格のデラックスさでしょうね。なおこのお試しコースは、温泉医の診察なしですみます。
さて、個室で下には何もつけずに白い入浴着を羽織ると、いよいよ洞窟探検の始まり?。身をかがめて照明をたどりながら、滑らないように気をつけて歩いていくのです。どんどん地下へ吸い込まれるよう。岩肌はぬるぬるしていて不思議な触感☆ と、、、、鍾乳洞!! でもかなり温かく湿潤してムンムンしているわ。前に歩いている人は慣れた足取りで、ずんずん進んで行きます。きっと週単位での滞在型宿泊客なのでしょう。50mも入ったところの、ちょっとした広間に案内人がいて説明してくれます。
一番出口に近い温度の低いところが“天国”、中程の地点が“煉獄”、一番奥が一番温度が高く(34度)“地獄”というのだそうです。皮膚表面の老廃物を排除して毛細血管の循環をよくする、要するに新陳代謝のバランスを整えるということだそう。実はどこがどこだかよくわからないままに一番奥の“地獄”でゆっくりすることにしました。
デッキチェアに横たわり、リラックス。
しーーーーーーーん、、、、とした静寂。。。。ぽた。ぽた。
時たま天井の鍾乳石から滴り落ちる水の音だけ。大地に抱かれ、胎児の気分になるという冥想空間らしいのですが、、、いつものように私はあやうく寝てしまうところでしたわ。
途中“危ないから泳がないように”と注意された、“冥府の湖”を探検です。エメラルドグリーンのなんとも幻想的に澄んでいる水。つい手をひたしたくなりました。
ん??? 。。。。この気配、ここには、何かいる。。。。
その瞬間に蛇が横切りました。ひゃ!
この洞窟の守神なのかしら。そのあとまた奥の“地獄”に戻って残り半時間程過ごすその間、「蛇様と再びご体面しませんように」と祈りながら。
ミニマムとはいえ、全行程1時間。洞窟の出入り口で新しいガウンに着替えておしまいです。
この蒸気浴のあとは、係のお姉さんにホースで水圧をあげた温泉水をかけてもらう“ヒドロマッサージ”が待ってます。神経を休め、身体の老廃物を排除する働きがあるとか。フランスのテルマールで経験済みの“ジェットマッサージ”みたいなものね。「これだったら知ってる」と思いきや、水着も着ないですっぽんぽんでやってもらうのです。裏、表という感じに。。。
こっ、、、これはかなり恥ずかしいぞ!! 約15分程度。濡れねずみのような情けない格好になって外にでると、となりのブースにマッチョな白人男性が順番待ちしているのが見えました。
うひゃひゃ。
さて、このあと着替え用の個室に戻ります。休んでもよし、軽い眠りについてもよし。マッサージ付きのコースの人は、ここで担当者をブザーで呼び出すそうです。もちろん泥パックやフェイシャルエステ付のデラックスコースも選択できます。
駆け足のミニマム体験でしたが、なかなか興味深かったですね。ほどよい疲れが出て、肌は化粧水などつけずとも潤ってます。
それにしても、この湿気100%のスチームサウナ。とても懐かしい感じがするのはなぜ? そう、確か遥か故郷の、、、それも梅雨の終わりあたり。むんとした湿気のある夏の空気と似ているわーーー。
デラックスお勧めコースのひとつ
所要時間4時間半
1 洞窟温泉で蒸気浴トリートメント(34℃)
2 温泉水での全身ジェットマッサージ
3 冷たい温泉泥パック
4 温泉水によるオゾンバス(約37℃、水中マニュアルジェットマッサージ付き)
5 リンパドレイン ボデイマッサージ(50分)
6 フェイストリートメント”リジェネラ”
パッケージ料金 420,000リラ(懐かしいリラーー)なり。他にもいくつか時間と料金設定のバリエーションがあります。
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