Dr.MANAの南仏通信〜フランスのエスプリをご一緒に…〜
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TOUCHENNA再考♪(トゥシェナ クレーム・ドゥ・マッサージュ)(2008.07.03)

美の事典


2006年秋に、考案?年、制作1年をついやしたDr.MANAプロデュースの初めてのオリジナルコスメ『トゥシェナ』が発売されました。ドクターズコスメの掟をやぶるようなコンセプトを打ち出し、美容業界各所で話題になりましたの。あれから早くも1年以上がたち、現在 EU 上陸を狙ってさらなる進化をしつつあります。


  従来からドクター制作のコスメには渋い顔をしていた私なのに、いったいどうして気が変わったのか。それは、視覚アートと同じ(?)“百聞は一見にしかず理論”を実践したくなったからでした。言葉をどう紡いで説得を試みても理解されにくかったことが、実際に作品をビジュアルで見て手で触れて肌で感じてもらえば、何をいわんとしているか即座に納得してもらえるかもしれない、と考えたのです。

今まで皮膚科臨床時代を含め、いろいろな美容相談を受けてまいりましたが、そうした無数の症例に接したことで、スキンケアのひとつの真実というべきものにたどり着いたように思います。
それは、シンプルケア実践者に健康な肌の人が多いということ。逆に情報に振り回されて、あれこれ肌をいじくりまわしている人(俗にいう、コスメフリークさん)の方が、おうおうにして肌あれをおこしているケースが多いのです。

ところで、皆さま。健康で美しい肌というのは、どういう肌のことをいうのでしょうか? 限りなく白く、シミ・シワひとつなく、毛穴がまったく目立たない陶器のような肌? コーカサス人種の10代後半であれば、おそらくそういう肌の人もいるかもしれませんね。けれど、あなたが日本人で、それ相応の人生を生きてきているのでしたら、それはあり得ないといえるものです。それ以前に、シミひとつないツルツルてかてかの肌、なんの経験も刻まれていない肌──私はそんなノッペラボーのような肌を、無条件に美しいとは思いません。健康な肌というのは、臓器としての皮膚の正しいバリア機能が働いていて、最外層の角質に適度な水分があり、潤っている肌のこと、そして真皮の末梢の血行が滞りなく流れている肌のことです。色が黒くても、水分のおかげで透明感があって、つやつやしてる肌は美しいものです。それに多少、シミ・シワがあったって、それがそのまま不健康ということにはなりません。あなたという人が持っている、数多くの個性のうちのひとつなのです。気に病むことではありません。どうでしょう、そう考えるとすっきりしませんか?

角質層の保湿に関してはmust。日常的なスキンケアの王道です。それに加えて、私は考えました。血行については新陳代謝に関わってくるので、それを活性化させることであらゆる肌トラブルの改善に役立つのではないだろうか、と。条件が揃えば、肌はみずから健康で美しくなろうとする、人間がもともと持っている力をフルに発揮できるはず。

私たちの細胞は、食べモノが消化され、形を変え、身体の中から生まれ出てくるもの、という真実を無視してはいけません。各種成分を外から最新テクノロジーでむりやり(?)浸透させていくスキンケアも、有効でないとはいいません。けれど、それらは普段の皮膚の細胞が健康であってこそ。

2006年秋、2007年秋と上梓した美肌本第2作目、第3作目も、こうした“素肌の健康”に関して多くのページを割いています。なぜなら、それが女性の肌を美しくするための最も大切なファクターであり、必要条件とすらいえるものであるからです。

実際にレーザーやピーリングなどの美容皮膚科的アグレッシブな治療をすると、そのあとのダウンタイムに雲泥の差がでます。肌が不健康であると、結果的に色素沈着や炎症などのトラブルも起こしやすい、、、そうしたラジカルな治療(ちなみにプロの監督下で行われるプチ整形の類は否定しません)のためにも、また、たまの外食=エステのご馳走(ドーパミンやエンドルフィンなどの美脳ホルモンが出て神経系が喜びます)でより大きな満足を得るためにも、普段は極力シンプルなケアがよいはず。



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Dr.MANA流ベストスキンケアの結論☆今のところ
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1:もともとの皮膚が健康になろうとする力を信じて、それをサポートする役に徹すること。
→ 美肌ホメオスタシス(恒常性)の第一条件、角質層の保湿。

2:セルフスキンシップともいえる、自分の手を有効に使って血行改善をはかること。
→ マッサージをする、またはテクスチャーを重厚にすることで、肌の上にアイテムをのばすだけでマッサージに匹敵する効果を得る。美脳ホルモン分泌のへの働きかけ。

3:脳内を活性化する五感に働きかけ、人間が植物に癒されてきた長い歴史を喚起させるような成分にこだわること。フィトテラピー(植物療法)やアロマテラピーの力を借りること。
→ 精油使いで魅惑的なゆらぐ香りの実現。植物成分へのこだわり。自然素材での色のこだわり。


そうした想いを具象化したのが、『トゥシェナ クレーム・ドゥ・マッサージュ』です。皮膚科医発案ということで期待されるような、アグレッシブな最新機能性コスメではなく、あくまでも肌という臓器の本質に忠実であるコスメ。有効成分ももちろん厳選しましたが、それらの浸透よりも、素肌に第2のヴェールをかけることにより、健康な角質層を育むことに主点をおきました。優しく安全性を最大限に追求し、独特の構造を持った基材(ラメラ構造というムズカシイ名前です)を採用することによって嬉しい防腐剤無添加を実現。また、徹底的に血行にこだわったクリームゆえ、開発にはカリスマエステティシャンである高橋ミカさんにもコラボしていただきました。

日常のささやかな贅沢。身体のすみずみまで「ありがとう」の気持ちを込めて、ナイトキャップ代わりに、私はこれを顔やデコルテのほか、唇(血行がよくなるせいか、ヌードで赤みが増しました)、手足、と全身使いしております。試作を重ね、調香師さん泣かせで完成させた、男性にも好感度抜群の癖になる香り、そして、この濃厚でぽかぽかする感じのぽってり感。それも今までにない感覚だと思います。 2007年夏登場のローションと UV カットクリームも合わせ、ぜひ一度お試しいただけると嬉しいです。

http://www.dinos.co.jp/db/index.html