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2.生命は「確率の上に立つデザイン」である
医学教育の最初の講義は、
もしかすると解剖学でも生化学でもなく 確率論 であるべきだったのかもしれません。
・絶対リスクと相対リスク
・感度・特異度
・NNT と NNH
・ベイズ推定
これらの概念は医学だけでなく、
遺伝子・生命・社会のダイナミクスを理解するための基本言語 です。
そして同時に、「限られた資源でどこまで救えるのか」という、
残酷で避けられない問いに向き合うための道具でもあります。
医療のトリアージは、
「全員救えない」世界を前提に、秩序と倫理を与える技法。
政治に置き換えるなら、
「どのパラメーターで未来を観測するかを決めること」
これが政治の核心です。
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